マンションを売却する時には具体的にどんな流れになるのでしょうか?マンションの売却は一生に一度あるかないかの事ですので、あまりイメージが沸かないと思います。基本的には、仲介をお願いした不動産会社に任せることも多いですが、ご自身で動かなければならない事もあるので、一通りの流れは認識しておきましょう。

特に自分自身が自ら手続きをしに行かないといけない部分は、会社を半休しなければいけないなど、前持って調整が必要になる場合があるので注意しましょう。

1.不動産会社を決めるまでの流れ

まずは売却の流れの序盤である、仲介をお願いする不動産会社を選ぶまでをご説明いたします。

1-1.マンション査定について

まず初めに、ご自身のマンションの価値はどのくらいかを調べる「査定」をしなければいけません。査定をすることによって、自分のマンションが、おおよそいくらで売れるかが分かります。査定の方法は不動産会社に依頼するだけです。今はインターネットから簡単に依頼できますので「不動産一括査定サイト」から複数の会社に査定を依頼しましょう。物件の住所や広さ、間取り、築年数などを入力すれば1日~3日ほどで査定額が返信されてきます。

基本的には「周辺のマンションが最近○○万円で売れたので、あなたのマンションは○○万円の査定額になります。」という直近事例を元に算出します。
その後に、実際のお部屋を見て正式な査定額を出しますが、大きな傷や汚れが無い限りは実際にお部屋を見た後で査定額が大きく変わる事はありません。

1-2.マンション査定の注意点

査定額は不動産会社によって異なります。あなたのお部屋の評価が担当者ごとに違うからです。その評価が確かかどうかを見極めるためには、その査定額の「根拠」を聞くしかありません。その会社独自のデータに基づいていたり、営業担当者の経験や知識に裏付けされていたりすれば良いですが、根拠が乏しい査定の場合もあるので十分に注意しましょう。

「査定額が高いから」という理由だけで不動産会社を選ばずキチンと「査定額の根拠」をヒアリングしましょう。また、査定額は絶対に売れる価格というワケではありません。あくまで目安の数字ですので、周辺環境が変われば査定額よりも低い価格でしか売れなくなるという状況も考えておいてください。

1-3.媒介契約とは?

査定額に納得が出来たらその後は不動産会社と媒介契約を締結します。媒介契約とは、「あなたの会社に私のマンションの売却を依頼します」という内容の契約になります。

3種類の媒介契約がありますが、基本は「専属専任媒介契約」を締結しましょう。この契約は不動産会社一社にしか売却を依頼しないので、その分不動産会社も広告費用と人材を投下しマンションの売却活動を行うので、一番早く、高くマンションを売却できる可能性が高いのです。媒介契約は媒介契約書に署名捺印をして締結となります。
この媒介契約までの流れが、マンション売却の全体の流れの序盤部分になります。

2.マンションの売却活動について

媒介契約を結んだらいよいよ売却活動がスタートします。具体的に不動産会社は何をするのでしょうか?

2-1.広告宣伝について

まず、不動産会社は売却するマンション情報を自社のホームページに掲載します。そのホームページを見た方から問い合わせがあった時に部屋へ案内をするという流れです。その他にはチラシを印刷して周辺のマンションへ投函したり、中古マンションの販売を取り扱っている他社のサイトへ物件を掲載したり、既にその不動産会社へ登録をしている「中古マンション購入検討者」へ電話やメールで連絡をしたりします。とにかく、検討しそうな方に「マンションを売却している」という事を認知させるのです。

後は、REINSという不動産会社が閲覧できるサイトに登録をし、他の不動産会社からの問い合わせを待つ場合があります。

2-2.お部屋の案内

前項のような広告宣伝によって不動産会社に「○○を見て連絡をしていますが、マンションの見学をしたいです」のような問い合わせが来ます。その購入検討者と不動産会社の担当者がやり取りをして、売主のあなたとの日程調整を経てお部屋の中の見学になります。
お部屋を見学する時には売主もお部屋にいて問題ありませんが、不特定多数の購入検討者がお家に入りますので貴重品の取り扱いには気を付けましょう。

2-3.マンションの売買契約について

無事に購入希望者が現れたら「申込」を行います。これは契約前に意志を表示するもので、申込の後には1週間以内に契約を締結するのが通常です。申込自体には法的な拘束力はなく、キャンセルすることもできます。

契約の前には通常物件価格の3%~10%程(金額は双方間で決めて良い)購入者は売主に「手付金」を支払います。この手付金は、購入者の事情や違約により契約が解除になるときは、手付金を没収の上解除になります。売主の事情や違約による解除の時には、手付金の倍額を購入者に支払い解除になります。申込も契約も不動産会社が主導してくれるので、特に何かするわけではありません。

しかし、通常は契約から1ヵ月程度、長くても2か月以内にマンションを購入者へ明け渡す「引渡」を行わなければいけないので、契約後に諸々手続きが必要になりことを認識しておきましょう。

ここまでがマンション売却の流れの中盤です。

3.マンションの引渡について

3-1.引渡前にやることについて

いよいよマンションの売却の流れの中でも終盤に入ります。
まず、売却するマンションに住宅ローンが残っている場合には、金融機関からの抵当権が付保されているので、その抹消手続きをします。抵当権とは「担保」の事で、そのマンションを購入するために住宅ローンを組んだ金融機関が、担保の証明のために「抵当権」を付保しているのです。登記関係の作業になるので司法書士しか手続きが出来ません。
まずは銀行へ行きマンションの売却の旨を伝えます。そして、引渡日や正確な残債の金額をお互いに確認をし、返済手続きの書面を交わし引渡当日を待ちます。このローンの返済手続きも1時間ほどの時間を要し、基本銀行が空いている平日にしかやっていない(金融機関によります)場合が多いので注意しましょう。住宅ローンの残債が無い場合には抵当権は抹消されているのでこの手続きは必要ありません。

他には、次の入居先への引越し手続きも忘れてはいけません。「引渡」というのはマンションの所有権も購入者側に移転するので、引渡日以降はマンションには入れません。稀に引渡日を過ぎてから引越しをすると勘違いされている方もいらっしゃいますが、引渡日当日はマンションを空っぽの状態で購入者側に明け渡さなければいけません。

3-2.引渡について

引渡当日も身体を空けておかなければいけません。通常はあなたのマンションを購入する方もローンを組んで購入する場合が多いので、引渡当日には、購入者がローンを組んだ金融機関からあなたの口座に物件価格が振り込まれます。その振込の確認をもって、引渡をしたことを証明する書面に署名捺印をします。更に、その書面をもち、今度はあなたがローンを組んだ金融機関に行き住宅ローン残債の返済を行います。更にその返済をもって司法書士は抵当権抹消手続きと所有権移転手続きをして、引渡となります。これでマンション売却の一連の流れが完了となります。

目安の所要時間としては、あなたの口座に購入者から物件価格が振り込まれるのが朝一番の9:00から9:30の間で、その後に引渡の手続きと銀行の手続きが1~2時間程度とみると、その日は2~3時間程度は拘束される時間があるという事を認識ください。
マンション売却の流れの中で引渡日当日が一番拘束時間が長い上に、あなたがいないと手続きが全てストップしてしまうので、前もって準備をしておきましょう。

4.まとめ

ここまでがマンション売却の一連の流れになります。物件にもよりますが、マンションの査定から引渡までは概ね4か月~6か月程度かかります。その間に日程の調整や、拘束される時間が長い日がありますので、特にお勤めの方は前もって予定を調節しておきましょう。