マンションを買い替える時はタイミングに注意しなければいけません。
何故ならマンションの売買には様々な手続きや支払う費用、頂く費用があるので、それらを把握し、適切なタイミングで売買を行わないと二重に住宅ローンを支払うなどの状態に陥るからです。従って、マンションを買い替える時には「どんな手続きがあり」「どんな費用を」「いつ」支払うか、若しくは頂くかという点を把握している必要があります。

二重の住宅ローン以外にも、「マンションを売ったは良いが、買い替え先のマンションに住めるのは2か月後。この期間はどこに住むの?」という事態にもなり得ますのでご注意ください。
それぞれのパターンでの買い替えの流れを把握して、より良い住み替えを行いましょう。

1. 中古マンションへ住み替える場合

中古マンションを売り、住み替え先が中古マンションか新築マンションかで注意点は違ってきます。まずは中古マンションへ住み替える場合のお話しです。

1-1. 中古マンションを売るときの流れ

中古マンションを売るときの流れは、「査定」「媒介契約」「売却活動」「契約」「引渡」という流れになります。1つずつ期間と費用を見ていきましょう。

「STEP1査定」
概ね1週間程度で終わります。費用はかかりませんが、実査定の際は実際の家を見てもらう必要があるので、アポイントは必要になります。

「STEP2媒介契約」
査定終了後から概ね1週間以内に媒介契約(「あなたにマンションの売却を依頼しますと言う契約」)を締結します。この時には費用はかかりませんが、仲介手数料の金額と売却活動に必要な期間を定めます。仲介手数料は金額にもよりますが、大体のケースが「物件価格×3%+6万円」、売却期間は3か月に定めて置き、それを超えた時に媒介契約を更新するケースが多いです。

「STEP3売却活動」
物件によりますが、媒介契約を結んでから概ね3か月程度です。その間は、購入検討者が現れる度に家を見せる必要があるので、時間調整などが必要になります。また、逐一不動産会社の担当者と連絡を取り合うことになります。

「STEP4契約」
購入希望者が現れたら契約を交わします。その際に物件価格の3%~10%程度を「手付金」として購入者から頂き、仲介手数料に50%程を仲介会社に支払うケースが多いです。購入者に頂く手付金から仲介手数料を支払うケースが多いですが、手付金より仲介手数料の方が高ければ手持ちの資金から支払うことになります。

「STEP5引渡」
引渡時に物件の残代金、仲介手数料の残代金、諸費用(抵当権抹消費用など)を支払います。契約から引渡までは1か月~長くても2か月ほどです。

つまり、査定~契約までが概ね4か月弱。契約~引渡まで2か月弱かかりますので、全てが完了するまでは半年ほどかかります。注意することは「契約時に仲介手数料を半額支払う事」と「契約から引渡までの1か月~2か月の間に、家を明け渡す必要がある」という点です。

1-2. 中古マンションを買う時の流れ

では、続いて中古マンションを購入する時の流れです。

「STEP1物件探し」
ネットの情報収集だけだと限界があるので不動産会社に行き、諸条件を伝えればネット以上の情報網から物件を紹介してくれます。

「STEP2物件見学」
見学のペースは人によって様々ですが、月に4件程と想定します。このペースで物件を見ていけば2か月~3か月程度で目当ての物件を見つけられると思います。

「STEP3ローン審査」
良い物件に巡り合ったら住宅ローンの仮審査を行います。仮審査の結果は早ければ翌日、遅くとも1週間以内には通知が来ます。こちらは無料で行えます。

「STEP4契約」
住宅ローン審査が通れば契約が可能です。この時に必要な金額は「物件価格3%~10%の手付金」と「仲介手数料半額」です。手付金はマンションの頭金に充当されるか、頭金を超える分は返ってきますのでご安心ください。

「STEP5住宅ローン本申込」
契約を結んだ後は住宅ローンの本申込になります。仮審査で承諾を得ており、状況が変わっていなければそのまま承諾になります。

「STEP6引渡」
引渡時に物件の残代金、仲介手数料の残代金、諸費用(登記費用など)を支払います。契約から1か月~2か月程で新しい物件に住むことが出来ます。

つまり、物件探し~契約まで3か月強。契約から引渡までが2か月弱かかりますので、全てが完了するまでは5か月程かかります。
特に契約時に発生する「手付金」と不動産会社の紹介で物件を購入する場合には「仲介手数料」がかかってきます。額的には100万円単位でかかってきますので認識しておきましょう。

1-3. 中古マンションへの住み替えでの注意点

中古マンションの注意点は「期間」です。売るときにもどのくらいの期間がかかって売られるかが不明な点と、買う時にも自分の目当ての物件に巡り合う期間は人によります。
最悪なケースが「中古マンションを買う手続きをしたは良いが、今のマンションを売る事が出来ていない。」という状況です。そうなると、今住んでいるマンションの住宅ローンも、次住むマンションの住宅ローンも、どちらも支払う事になります。

それを避けるために、中古マンションを購入する時は、「停止条件付契約」というものを結びましょう。これは「今住んでいるマンションが売れなければ、購入契約を白紙解約できる」という契約になります。これを結んでおけば、もし、自分のマンションが売れなかった時には購入契約を破棄できるので二重に住宅ローンを支払う事はなくなります。
但し、この停止条件付契約は売り手からすると好ましくない契約ではあるので、この契約を結ぶ時には「今売っているマンションには検討者がいて、恐らく来週には契約する」という前提、もしくは「契約をしていて後は引渡を待つだけ」という状態の時に締結しましょう。

2. 新築マンションへ住み替える場合

次に新築マンションへの住み替えのお話です。

2-1. 新築マンションを買う時の流れ

「STEP1モデルルーム見学」
ほとんどの場合、モデルルームを作って販売しています。モデルルームへ行き、実際の部屋を見て、物件の情報を聞きましょう。

「STEP3住宅ローン審査」
良い物件に巡り合ったら住宅ローンの仮審査を行います。仮審査の結果は早ければ翌日、遅くとも1週間以内には通知が来ます。こちらは無料で行えます。

「STEP4契約」
住宅ローン審査が通れば契約が可能です。この時に必要な金額は「物件価格10%前後の手付金」です。中古マンションの場合は双方で手付金額は決められるので10%よりも低い数字の場合もありますが、新築時は10%を求められるケースが多い(建前上は売主の不動産会社との合意で決まります)です。この金額はマンションの頭金に充当されるか、頭金を超える分は返ってきますのでご安心ください。

「STEP5住宅ローン本申込」
契約を結んだ後は住宅ローンの本申込になります。仮審査で承諾を得ており、状況が変わっていなければそのまま承諾になります。

「STEP6引渡」
引渡時期は物件によります。物件が既に完成していたら概ね1か月程度で引渡になりますが、完成が1年先であれば1年以上後の引渡になります。

2-2. 新築マンションへの住み替えでの注意点

新築マンション住み替えは「引渡時期」にご注意ください。当然、建物の引渡をしてもらえないと引越しが出来ないので、中古マンションの売却時期と調整する必要があります。
中古マンションの買い替えと同じように「停止条件付契約」を行っている新築マンションもありますので、もしその契約形態が可能でしたらそちらを選択したほうが安全です。

例えば「引渡が1年後になる」という物件の場合には「仮住まい」を検討してください。引渡時期が先であればあるほど、契約キャンセルリスクが高まるので、不動産会社は「停止条件付契約」を避けます。停止条件付契約ではなく通常の契約を結び、今の中古マンションを売却出来ないまま、購入したマンションの引渡を受けてしまうと二重のローンになってしまいます。

新築の入居のタイミングと同じタイミングで中古物件が売れれば良いですが、それにこだわりすぎて売却活動が遅れるのは避けなければいけません。その時には引越し費用は掛かってしまいますが、一時的に賃貸マンションに仮住まいをすることをご検討ください。
また、売却活動は早めに行っておきましょう。1年先だからと油断していると、不動産市況が変わったり周辺で同じような物件が出てくるリスクが高まります。

3. まとめ

このように中古マンション売却からの買い替えには「タイミング」にご注意ください。繰り返しますが、「住宅ローンを二重に支払う事態」は避けなければいけません。何故なら、最悪の場合中古マンションが半年売れなければ、半年間も二重でローンを支払う必要があります。従って「停止条件付契約」があればそちらを締結し、仮住まいも視野に入れてマンションの買い替えを行いましょう。

ご自宅を高く売りたいお気持ちは重々分かりますが、マンションの買い替えには「高く」以外にも「早く」という要素も非常に大切になってきます。