1、会社の地方営業所の設立に当たり、社員の独身寮の為にと・・・

私は建設会社を経営しております。
これは、当社の地方営業所を新設することになり、現地に独身寮として使える
一戸建てを購入した時の話です。

購入したのは、築45年、5LDKで、建物自体がやや斜めになっている古い一戸建てです。
建物は「まだ使えるが、解体しても良いレベル」と言う感じで、実質土地価格だけで
購入することが出来たのです。

我々は建設会社ですので、大工仕事から、管工事、内装工事まで全て自社で施工できるので、
綺麗に直せば、格安で5人分の独身寮が出来ると考え、簡単に購入をしてしまいました。

しかし、3年経つ今、いまだにその家は購入した当時のまま、誰も住まずに利用もされていません。

今回、なぜそんな事になってしまったのかをお話ししようと思います。

2、職人が建物内に入りたがらない

契約後、自社の職人に社員寮のリフォーム工事として仕事を与えました。
もちろん私も現場監督として現地入りです。

頭の中であれをこうやって、こうすればみんな快適な生活が送れそうだな・・・

などと色々妄想を膨らませていました。

しかし、現地に職人たちを連れてきたとき、事は起こりました。

3人連れてきた職人が誰一人と敷地内に入ろうとしないのです。

「どうした?」と聞くも、全員が青ざめた顔でその場で立ち尽くしています。

「社長、これいわゆる事故物件ってやつですよね?こんなんに社員住ませるんですか?」

私は思わず「はぁ?何言ってるねん、はよ行くで」と急かしますが、いつも素直な職人たちが頑なに拒否します。

その時の3人の表情は今でも忘れることが出来ないくらい、何か見えないモノにおびえているような感じでした。

3、事故物件ではないのは確か
事故物件ではないのは確か

ただ事ではないと感じた私は、不動産会社に過去に何かあったのか?
と確認しますが、そういう事故物件ではないとの一点張り。

私も売主と契約の時に会っていますが、そういう事は全く聞いていません。

契約の時の書類を確認しても、そういった事故物件とか、告知事項みたいなことは一切記載なし。

職人は完全に使い物にならなくなってしまったし、建物自体も何の問題もない。

行き詰った私は、とりあえずその日はホテルに入り、方法を考えることに。

4、スナックのママから聞いた昔から有名なお化け屋敷

私は、不動産会社や売主から騙されたのでは?と思い、
その日の夜に地元の小さなスナックへ聞き込み調査に向かいました。

私「ママ、あそこの青い屋根の家知ってる?昔だれか亡くなったりしたの?」

ママ「あぁ、あの○○さん(売主の名前)の家?お客さんにも見えちゃったの?
昔からね、みんなあの家に幽霊が出るだとか色々言われてんのよね。
別にね曰くつきの土地だとか、誰かが亡くなったとかは無いみたいよ。」

私は、それを聞いた瞬間、何とも言えない気分になりました。

敢えて言葉に表すなら
「マジかよ~」と言う感じです。

私「実はさ、俺、あの家を買ったんだけどさ、社員の寮にしようと工事のプランを組みに来たんだけど、
職人が誰も家に入りたがらないんだよね。俺は別に何ともないんだけどさ。」

ママ「何!?お客さんあの家買ったの!?○○さん(売主の名前)だって気持ち悪がって放置してた位なのに!
この街じゃ小学生の時から「お化け屋敷」ってすごく有名な家なのよ。あんなの買ってどうすんのよ?」

何度も言いますが、「マジかよ~」という言葉でしか表せません。

確かに事故物件じゃないけれど、お化け屋敷と言われている物件だなんて、普通は考えません。

というより、そんな噂のある物件、普通は買主(私)に事前に説明するもんだろう・・・

5、お化けや幽霊という様なものは、法律で保護されないらしい

その後、弁護士や宅建協会に相談をしてみましたが、
事実として事故が発生した物件には告知義務というのが発生するそうですが、
幽霊とかお化けという様な非科学的な事に対しては、法律は及ばないと。
(まぁそう言われると思ったけど・・・)

確かに、特定の人に見えて、他の人には見えないとか、
単なる噂だったら、それだけで事故物件なんて言えるはずもなく・・・・

結局、寮の為に違う一戸建てを購入することにし、
最初に買ってしまったお化け屋敷物件は、3年経った今も売出し中なんです。