10年以上前に購入した一戸建てのトラブルの話です。

私たち家族は、12年前に念願のマイホームを購入しました。

中古でしたが、室内はリフォームされ、お手頃な価格。

ご近所さんも良い人ばかりで、なんの問題も無く生活が出来ていました。

それが、大きなトラブルに見舞われてしまったのです。

1、3㎡のはみ出し

事の始めは、お隣さんが庭に車庫を建てようとした時でした。

車庫を置くスペースを図るため、お隣さんが自宅の庭を測量したのですが、
どうやら私の自宅が1メートルお隣の敷地にはみ出していたようなんです。

ちょうど浴室などで出っ張った部分で、はみ出していたのは1メートル×幅3メートル。

今まで売主さんからも、不動産業者からもそんなことは聞いておらず、お隣さんも気づかなかったようです。

あわてて、法務局で図面を取得し、不動産会社に相談したところ、
昔、私の戸建築40年が建築されたときの土地家屋調査士のミスという事が判明しました。

しかし、その土地家屋調査士の方は既にお亡くなりになり、責任を追及できるような状況ではありませんでした。

また、自宅を購入した時に「公簿売買」という契約で、簡単に言うと、
「いちいち測量せずに、登記所に登記されている図面の内容をもって契約します。」

という契約方法だったので、契約自体も問題はないとの事でした。

まさか土地家屋調査士がミスを犯すなんて、まさか登記の図面が間違っているなんて、、、

と言っても後の祭り。

測量費をケチって、登記の図面を信用した私が悪いわけなんです。

2、お隣様とのトラブル
お隣様とのトラブル

でも、お隣様とは悪い関係になるわけにもいかず、
かと言って家全体を15センチずらすなんてこともできるわけがなく、
不動産会社を通して、「15センチ×3メートルを切り売りしてほしい。もちろんそれに係る費用は全部持つ」

とお願いをしました。

お隣のご主人と奥様は5万円という価格で、快く引き受けてくれたのですが、
土地の名義はご主人のお父様にあるらしく、その方は非常に頑固な方。

少しでも自分の土地が減ってしまう事が嫌で、「売らない!!」と言われてしまいました。

不動産会社の顧問弁護士の方に相談すると、
「自分の土地だと思って占有していたので、時効によりその部分を取得できる。
しかし、お隣と揉めたり、関係が悪化するのは必定」

と言われました。

折角10年かけて築き上げた人間関係を、取得時効を使って揉めるのだって嫌です。

間に不動産会社を通して、お隣のご夫婦、所有者であるお父様と話し合いをした結果、
はみ出た部分を借りるという形で決着がつきました。

3、格安の賃料

で、賃料はお幾らくらいで?と聞くと、

「毎月50円。月初めに俺の元へ持ってきてちょうだい。
俺が死んだら息子に相続するから、切り売りするなり、この部分を貴方にあげるなり好きにしたらいい。
でも、おれもいつ死ぬかはわからないから、まとめ払いは応じられねえな。」

と、良心的な価格。

お父様の家は裏手でご近所だし、近所付き合いの一環としてとくに面倒というわけではありません。

そしてそれから2年がたった今も、毎月1日に、50円玉を握りしめて訪問しています。

もう85歳になる方ですが、いつも言う事は同じで、
「俺が1カ月でも長生きすれば、その分俺が儲かるんだね。長生きしないとなぁ。
でもよ、5万円回収しようと思ったら、おれは世界一の長者もんだな。ははは!!」

と。

毎月50円で、当初の予定の5万円を稼ぎ出すにはあと81年も必要なのに・・・・

それを知りながら、たった50円で良いと言ってくれるお爺ちゃんが心なごませてくれます。

私の場合は周りの人が良い人だったので良かったですが、もしこれが性格の悪い人だったらと思うとゾッとします。